群馬ART LOG♯1 高崎市のアートギャラリー

8:22 PM

「群馬ってどこ?何があるの?」とよく聞かれますが、群馬県出身の広報部隊(自称)として、群馬の魅力を定期的に語りたいと思います。群馬での最近の話題は、アーツ前橋の作品紛失問題・労働問題、原美術館と統合したハラミュージアムアーク「原美術館ARC」へと改称、太田市美術館・図書館の開設などと嬉しいニュースも悲しいニュースがあります。群馬美術のNOWな展示や情報を主に記事にするとともに、歴史や自然、食についても触れていこうと思っています。ではでは、第1回は先日行ってきた群馬県のギャラリー「rin art assciation」と白川昌生さんの個展を紹介していきたいと思います。

rin art associationの入口

■現代美術ギャラリー rin art association

rin art associationは2010年に設立した高崎市にある現代美術を扱うギャラリーです。群馬に本社をもつラスクで有名なガトーフェスタハラダの子会社です。ちなみに宮殿のような建築の本社にも現代美術作品が展示されています。ギャラリーは3階まである廃工場を全て改築し、全階の敷地面積240平方メートルもある広いスペースになっています。取扱作家には白川昌生、岡本健彦、長重之、鬼頭健吾、鈴木のぞみ、村田峰紀、滝沢広、増田佳江、宮崎啓太、三家俊彦、吉野もも、東島毅、やんツー、盛圭太がいます。スタジオハースーからだとJR八高線で八王子から高崎行きに乗るのが一番楽です。日帰りなら、青春18切符を利用してお得に行ってもいいでしょう。

外観は廃工場なので、見つけにくい人もいるそう

■白川昌生の個展「エネアデスのほうへ」

開催中の白川昌生さんの個展「エネアデスのほうへ」も紹介しておきます。
アーカイブ http://rinartassociation.com/artist/630

まず、本展の「エネアデスのほうへ」のエネアデスとは新プラトン主義の創始者とされるプロチノスの遺稿をまとめた論集から取っていると推測できます。エネアデスは「9つで1組のもの」を意味するエンネアスの複数形で使われる言葉で、作品をエンネアスとすれば、複数の作品をまとめた本展をエネアデスとする解釈もできるでしょう。
作品群は廃品やホームセンター手に入る素材を用いた抽象的な彫刻作品で構成されています。作家のステートメントによると、作品はプロチノスの教えをイメージして制作されており、過去作から一貫して続く「円環」の作品の系譜にあたると思われます。白川さんの「円環」の作品では、木材や鉄を円状に加工して組み立てることが多いですが、本展では円形、球体の既製品(シーリングライトやバスケットボール)で構成されています。作品には宇宙、太陽系を思わせる形も現れていることから、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星と太陽を含めれば9つの惑星を太陽系とする天体のあり方は本展とも関連がありそうです。地上に設置する彫刻の特性を惑星レベルの重力や引力から問い直すような展覧会でした。

追伸:筆者は批評的な文章を書けませんが、作品を考察するのは好きです。YouTubeでは漫画考察系を見ますが、根拠の掘り下げ方や、着目点にいつも感動するばかりです。なので、こういった文章も「考察」の部類として読んでいただければと思います。

吉田裕亮(Studio HAUSU)

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